All Out でゲームを作る:PC Editor と Cloud Build
All Out の本体は「遊ぶ場所」ではなく「作って公開する場所」でもあります。制作手段が2つに分かれている点が、他のプラットフォームとの違いです。
01制作手段は2つ、いつでも切り替えられる
公式の制作ページは、ゲームの作り方を2つに分けています。ローカルの Windows / Mac で動く「PC Editor」と、クラウド上で AI と一緒に作る「AI-native Cloud Build」です。公式は「You can switch between them at any time!」と書いており、途中で行き来できます。
Cloud Build は仮想マシン上で All Out のエディタを起動し、最新の AI モデル、素材カタログ、MCP ツールを組み合わせてゲームを作る形です。PC Editor は手元のマシンで動かすため、通信の影響を受けにくい代わりに、PC の性能がそのまま制作速度になります。
| 項目 | PC Editor | Cloud Build |
|---|---|---|
| 動作場所 | Windows / Mac のローカル | クラウドの仮想マシン |
| 必要なもの | PC と、ある程度のプログラミング経験 | ブラウザ(AI モデルと素材カタログを利用) |
| 得意なこと | 細かい調整、重い処理、手元での反復 | AI による生成、アイデアの試作 |
| 費用 | 無料(PC は自前) | 無料枠に制限あり。追加はサブスク |
| 切り替え | いつでも可能 | いつでも可能 |
02素材25万点と独自スクリプト言語
制作環境には、テクスチャ・アニメーション・効果音が25万点用意されています。自分で素材を用意しなくても、見栄えのするゲームを作れるのが前提の設計です。
プログラミングは、マルチプレイ向けに設計された独自スクリプト言語を使います。汎用言語ではないため、既存の知識がそのまま使えるわけではありませんが、そのぶんマルチプレイの同期を意識せずに書ける作りになっています。
公開は「one-click multiplayer」で、iOS / Android / PC にマルチプレイ対応のまま出せます。プラットフォームごとに作り直す必要がない点は、個人で作る場合に効きます。
03誰が作っているか
公式は自分たちを「Minecraft、Among Us、Roblox のコミュニティ出身のグループ」と説明しています。ユーザー生成コンテンツが育つコミュニティの出身者が、制作ツールを作っている形です。
この出自は、ツールの設計にも表れています。素材が最初から大量にあり、公開が1クリックで、マルチプレイが標準装備という構成は、コミュニティ側の「作ってすぐ遊ばせたい」という要求に寄っています。
04お金がないときの選択肢
Cloud Build は仮想マシンと AI モデルの費用がかかるため、無料枠に制限があります。追加利用はサブスクリプションです。
ただし、Sparks が足りない人向けに「ゲーム制作スポンサー」の制度があります。公式の案内は「Have a great game idea but not enough Sparks? The All Out team sponsors high quality ideas with a free Cloud Build.」で、アイデアを書いて送り、審査を通ると Cloud Build を無料で使えます。
この制度は制作の敷居を下げるためのものですが、審査があるため誰でも使えるわけではありません。応募の前に、作りたいゲームを1文で説明できる状態にしておくのが現実的です。